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原体験は人を変える。島根、香川、長崎を訪れた体感型の若手人財育成プログラム・ADF、最終日をレポート!

こんにちは!味の素社公式ライターの市岡光子です。

 noteでも以前からご紹介してきた、若手従業員向けのサステナビリティ体感型研修「AJINOMOTO GROUP Dialogue for the Future(ADF)」。2022年10月よりスタートした本プログラムが、2023年4月にいよいよ最終日を迎えました。

参加者たちはこの半年間で何を考え、どのような変化が生まれたのでしょうか。その様子をレポートします。

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 ▼1回目の研修の様子はこちら!

2回目(海士町)での研修の様子はこちら!
 
AJINOMOTO GROUP Dialogue for the Futureとは?

「体験と対話」で成長できた半年間。参加者インタビュー

自己理解とサステナビリティへの認識に、半年前とは大きな変化が

2023年4月。まぶしい朝日に目を細めながらTRUNK HOTELの2階にある会場を訪れると、半年にわたるプログラムですっかり仲を深めた様子の参加者たちが、終始笑顔で近況報告をしたり、プログラムの準備を進めたりしていました。会場には、島根県海士町、香川県三豊市、長崎県対馬市と、各研修先でお世話になった方の姿も。
 
そんな中、プログラムの開始に先立って事務局の人事部より挨拶が。「この研修は今日が終わりではなく、むしろ始まりだと考えている。半年間の学びを、会社や社会の未来をつくる力に変えてほしい」という言葉が参加者に贈られ、1日がスタートしました。
 
まずは、ADFではおなじみの、アイスブレイクを兼ねた「チェックイン」から。今感じていることを近くの人と共有しあった後、研修初日にも取り組んだ4つの問いと向き合うワークに再挑戦しました。「あなたはどのような人ですか?」「あなたにとってサステナビリティとは、どんな意味を持つものですか?」といった問いに対して、今の自分が考えることを書き記していきます。
 
すると、多くの参加者が、半年前とは考え方が変化している様子です。「サステナビリティ」という言葉に対して、以前は「環境に良いもの」という漠然とした認識を持っていた人が、「価値の循環と成長を愛でつなぐもの」「持続的に繁栄していくための取り組み」といったより具体的なイメージをもとに言語化することができていました。

当日の様子

対馬と三豊、それぞれの訪問先で参加者が得た気づき

続いては、プログラムの第3回で訪れた、香川県三豊市と長崎県対馬市での体験を発表する時間に。第3回は参加者を2グループに分け、2023年の年明けに三豊市と対馬市で開催しました。
 
漁業が盛んな対馬市を訪れたグループは、「一次産業と持続可能性」をテーマに、元研究者で現在は漁業を営む方のもとを訪問。さらに、アスパラ栽培を行う農家の方にもお話を伺ったことで、大きな学びを得られたようです。

アスパラガスの農家さんにて
現地では船釣りも体験

参加者から、下記のような言葉を聞けたのが印象的でした。

「循環型農業は、都会にいると綺麗な言葉として認識され、意義のある取り組みとして扱われる。しかし、第一次産業の現場でさまざまな生産方法を試行錯誤した結果、最もおいしい生産方法としてたどり着いたのが循環型農業だったというお話はとても興味深かった」

「味の素グループの事業は、環境にも大きな影響を与える。第一次産業のおかげで事業が成り立っているからこそ、環境まで意識して、第一次産業を守っていかねばと感じた」

「強い想いを込めた取り組みがあり、価値を受け取る側の人たちもその想いを理解して、商品やサービスを受け取っていく。想いや価値の循環こそが、サステナビリティにつながっていくと感じた」

対して、「うどん県」として有名な香川県の三豊市を訪れたグループは、人と食文化を起点とした地方の持続可能性について学びを深めました。現地では、Uターンをきっかけに地域のスーパーやかまぼこ店などを展開されている若手経営者を訪問。また、現在はインスタ映えする観光スポットとして人気を集める父毋ヶ浜について、地域住民の意思と連携によって今の姿が保たれているというお話を聞く中で、住民同士の結びつきが強い地方だからこそ起こせるイノベーションの可能性に、大きな示唆を得たようです。

うどん作りも体験

また、現地では料理プレゼンも実施。香川県民の健康に関する課題を解決すべく、栄養価の高いうどんや咀嚼を促せるうどんのレシピを考案する中で、「新しいものを開発する際は、地域の歴史や文化、課題などもしっかりと把握した上で企画する必要がある」という気づきを得られたプログラムとなりました。

自ら開発した社会価値と経済価値を掛け合わせたメニューを試食する参加者たち

半年間の体験を未来につなげる。参加者が語った学びと決意

そして、研修はいよいよ半年間のまとめへ。参加者は個人ワークとグループでの対話を通じ、自分自身の「変化」に焦点を当てて、振り返りを行いました。その中でさまざまな言葉が語られていましたが、特に「サステナビリティへの理解」の深まりに関しては下記のような言葉が聞かれました。

「以前は、『サステナビリティ=共生、みんながWin-Winとなる世界をつくること』と単純に思っていたが、それを実現するためには、さまざまな人や物のナチュラルな姿を受け入れることが大切だと思うようになった」

「サステナビリティは義務的に取り組むものという認識だったが、プログラムに参加して『人の想いが自然とつくりだすもの』と考えるようになった。サステナビリティには答えがない。それ自体を目的にするよりも、『おいしいもの』を追求する中で副次的に生まれてくる『サステナビリティ』のほうが、もしかすると真の意味で持続可能なのかもしれない」

プログラムの最後は、15名の参加者が「半年間で学んだこと」と「明日から起こしたいアクション」、「現在の気持ち」という3つのポイントを一文にまとめて発表しました。さまざまな学びの声が聞かれましたが、特に多かったのが「今回のプログラムを通じてインプットや体験の大切さを学べた」「挑戦する姿勢や好奇心、熱意をもってこれから公私ともに頑張りたい」というもの。また、明日から職場でポジティブな輪を広げたい、多くの方の健康につながるようなメニュー開発に挑戦したい、ADFと同じような研修を部署でも開催したいといった、次のアクションにつながる決意も多数聞くことができました。

~ライターよりひとこと~
半年前はこのTRUNK HOTELで少し硬い表情で研修初日を迎えた参加者たち。最終日はみなさんが明るい表情で半年間の学びを語り、今回の経験を活かしてどのような仕事をしたいのか、社会にどのような価値を生み出したいのかを意気揚々と話していた姿が印象的でした。プログラムを通じて得られた経験は、きっとこの先も色鮮やかな原体験として、参加者の記憶にくっきりと残っていくはず。それらはきっと、数か月先や数年先、仕事も含めた参加者の人生の中で大いに活きてくるのではないでしょうか。未来の味の素グループを引っ張っていくみなさんの今後の活躍に期待したくなる、そんなADFの最終日でした。

最終日は明るい表情で半年間の学びを語り合った

執筆:市岡光子
取材・ブックライター/書籍編集者。上智大学を卒業後、大学職員、PR会社、ベンチャー企業の広報職を経て、2021年4月よりフリーライターとして独立。大手出版社や企業のメディアで、インタビュー記事やコラムを中心に執筆中。書籍のライティングや編集も行う。ビジネスからエンタメまで、どんなジャンルも分かりやすくお届けします。

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